更新が甲府戦ギリギリになってしまいましたが浦和戦のレポートです。
18年ぶりらしい8連勝
苦手な浦和レッズにウノゼロ
ガンバが磐田に敗れたため「暫定」が外れてついに単独首位です。
浦和さんも強かった。
ACLを120分戦い抜いたばかりで走力に陰りがあったとはいえ、左右のサイドを素早く切り替えたり中央から正確なミドルを打ったりと、波状攻撃に怖さがありました。さすがACLベスト8に残るだけあります。
相手が浦和さんだからこその素晴らしい内容、素晴らしい雰囲気で今年一番見応えがありました。
ネットの拾い物。広がる雲からレイソルゴール裏を守るかの様に夕日が差し掛かる。
柏レイソル 1-0 浦和レッズ
システム 4-4-2
カードが累積している鎌田をU-20から帰ってきた中山に変えた以外はいつもと同じスタメン。
手札はGK 桐畑、DF 今井 古賀、MF 栗澤 細貝、FW ディエゴ、大津。ハモンを怪我から復帰した大津に変更。
前半 1-0
ほぼ拮抗した時間帯が続く中、ややレイソルが押し込まれる展開。
クリスが抜け出して思い切ったシュートを打ったかと思えば、浦和も李(20:MF)、森脇(46:DF)、柏木(10:MF)、興梠(30:FW)がバンバン打ち込んで来ます。
左サイドを縦に展開されることが多かったですね。輪湖、武富がよく凌ぎました。
耐えに耐えたAT1分。寛斗が頭で押し込んでゴール!
右サイドから小池がファーに大きめのクロスを挙げ、武富が頭で落とし、待ち構えていた中川が押し込みました。
武富のゴールと勘違いして武富のチャントを歌ってしまうゴール裏。あれ?寛斗のゴールじゃないの?という声がちらほら。オーロラビジョンで再生を観たらちゃんと寛斗のゴールでした。ごめんね寛斗。ハーフタイム前に寛斗のチャントを歌ったから許して。
その直後に前半終了のホイッスル。
勝ち越しの余韻を残して前半を終了します。
後半 0-0
後半に入ってすぐ、前のめりになってくる浦和にPAでハンドをとられてしまう中谷。
キッカーはリーグトップの11得点を沈めている興梠。
対するは枠内シュート防御率92%の我らが航輔。
航輔が睨みを効かせたせいか、興梠がPKを外してしまいます。
その後も左サイドから右サイドへ大きく切り替えてすぐシュートを打つ関根。
右サイドからドリブルで駒井が持ち込んで中央から興梠。
次々にシュートを打たれ、CKで襲いかかられますが航輔とディフェンス陣が体をはって守り抜きます。
レイソルも10分に細貝、大津、ディエゴを投入して反撃。
クリスの惜しいシュートや大津の華麗なシュートで応戦します。
押し合いへし合いしたものの、最後まで虎の子の1点を守りきって大きな大きな1勝を挙げました。
まとめ
分厚い攻撃をしてくる相手をどう去なして勝ちきるかという一戦。
大谷曰く、引いて守るのではなく出端を挫いて攻撃を封じたとのこと。
なんとなーく守備の穴を突かれたり、バリエーションのある攻撃に苦しめられたりしたけれど、とりあえずは結果オーライ。
気になった選手&プレー
前線の見事な連携
まず武富。森脇と関根(24:MF)を走りながらしっかり剥がして頭で合わせます。上手い。さらにゴール前のスペースに入り込んでいる中川を確認して確実に落とします。ほんとに上手い。
中川はクロスが上がった瞬間に阿部(22:MF)、槙野(5:DF)の隙間を縫ってゴール前のスペースへ一瞬で入り込みます。小池のクロスを受けた武富なら必ずここに落とすという確信があるかのような思い切りのいいラン。
この時、クリスが囮になって阿部(22:MF)、遠藤(24:MF)をしっかり引き付けていました。その結果、ゴール前のスペースが空き、寛斗が走り込み、ゴールにつながりました。
中川はルヴァンの清水戦からずっとこの動きをしていましたが、なかなかボールが入ってこないという状況が続いていました。しかしジュビロ磐田戦以降はしっかり噛み合っています。よい傾向です。
ゴールに鍵をかけた中村航輔
何度も何度も何度も何度もスーパーセーブを見せる中村。もはやPKすらも制する迫力。
しかし本人は靴紐を結ぶ程度にしか思っていないのか平然としています。大物ですね。
今節もMOMは航輔に決定。
粘りのあるディフェンス陣
小池と伊東の連携が本当に良い。伊東が囲まれると小池が追い越して前へ。
相手に持たれていても双子かと思うくらい息を合わせて2人で立ち塞がりボールを奪う。
そしてチャンスがあれば攻め上がって得点につながるクロス。
今の柏の右サイドを抑えられるチームはそうそう無いと思います。
一方で左サイドでは輪湖が奮闘。
右サイドが攻撃の起点になるチームが多く、常に波状攻撃に晒される左サイド。
後ろから挟まれて倒されても、シュートの足が顔に当たっても、すぐに立ち上がって次のプレーに切り替える輪湖。
そんな輪湖は今節も攻撃時は前へ。守備時は4バックへと柔軟に対応し、時には体を張って相手右サイドに蓋をしていました。その分武富は前へ出てチャンスを作れています。レイソルの好調を支える影のMVPですね。
中央では進之助がアップダウンを繰り返して前線を上げるのに一役買っていました。
李のシュートが航輔をかわしてゴールへ向かったとき、中谷がダッシュで戻ってしっかりカバーに入っていました。ボールには触りませんでしたがナイスカバーです。
強豪浦和に正面から立ち向かう大谷
大谷と手塚が森脇の攻撃の芽を積んでいました。
もちろん、クリスと中川の奮走がサイドへ追い込む一因であったことは間違い無いのですが、森脇が前へ出ようとするとすぐさま手塚と大谷がコースをカットしてサイドへ散らしていたのも効果的でした。
スタッツでも中央からの攻撃は全体の1/4に抑えていて、中央突破が得意な浦和を完全に弾き返したと言ってもいいのではないでしょうか。
浦和の選手
興梠選手ばかりが取り上げられますが、どの選手もレベルが高くて驚きました。さすが世界で戦うチームだなと感心します。
プレーもさることながら、マナーにも関心しました。
試合終了後の整列の際、レイソルゴール裏に深々と頭を下げている選手がいました。森脇選手と槇野選手です。
出場停止になったり試合後に相手チームに追いかけまわされたり散々な目にあっている両選手。浦和のサポーターがホーム席に紛れ込んで騒ぎを起こしていることも知っているでしょう。
それでも今節は大きな騒ぎもなく、最後までフェアで緊張感のある素晴らしい一戦となりました。最後の一礼は試合を盛り上げているすべてのサポーターへの感謝の気持ちを表している。そう見えました。
ピッチ外のあれやこれや
メディアがいっぱい
唯一のナイトゲーム。しかも首位争いをする上位対決。相手はスター揃いの浦和。
否が応にもメディアが集まります。もうそこら辺中カメラと記者だらけ。
いつもこれくらい取材してくれればいいのに。
逆にカメラをいじるレイくん
小池のチャントを微調整
小池のチャントの歌詞がカッコよくなりました。
これでみんなで歌える。コアサポさんGJです!
相変わらずの浦和サポーター
浦和の選手は本当に良い選手なのにサポーターは相変わらず。
スタジアムのルールによると2m以上の大旗は最後列でのみ使用可能です。思いっきり最前列で振ってる人がいました。
また、モニターを遮るような振り方も禁止ですが、わざとなのかモニターに掛かるように旗を振っていました。
レイソルのゴール裏は太鼓をならしたりブーイングして抗議していましたが、余計に面白がって旗を増やす浦和サポーター。(中指を立てたり、わざわざ最前列まで出てきて旗を振るサポーターがいることを双眼鏡で確認。)
プライドがあるならマナーを守りましょう。品位を汚されている浦和の選手がかわいそう。
ジェントルだった柏のコールリーダー
ゴール裏1Fの右側に浦和サポーターが紛れ込んでいました。浦和のアウエーの黄緑のユニを着ていたので一目瞭然。
しかしコールリーダーの対応は見事でした。追い出すようなことはせず、警備員を呼ぶでもなく、メガホンで注意します。
「最初はまあいいかと思ったけど、やっぱり目立ちますね。浦和のアウエーユニに見えるんですよ。さっきわたした黄色い服、着てもらえますか?」
無視する浦和サポ。
「あれ?持ってない?えっと○○君、黄色いやつ持っていってあげて。はいどうぞ。」
周囲の視線に耐えられなかったのか、渋々黄色の服を着る浦和サポ。回りはニヤニヤ。
「はいありがとうね。無用な争いはしたくないんでね。」
(排除するよりも)ルールに従わせる事が大事。そう言って終始紳士に振る舞うコールリーダー。
ルールを守らない浦和サポーターに対して「浦和サイテー」と野次る子供にも、「同じ土俵にのらなくていいからね。」とやさしく諭してみたり。素敵でした。
中村・中川特集
試合直後のGoingで中川、やべっちFCで中村が取り上げられました。
中川のゴールと中村のスーパーセーブで勝利したその直後という絶妙なタイミング。
チャンネルを切り替えて両方観たサポーターは多いはず。
中川は綺麗なご自宅としっかり支えてくれる奥さんも出演してGoingらしいアットホームな構成。食事に気を遣い、スタジアムで応援してくれる素敵な奥様。幸せオーラ全開でした。
中村はGKとしての活躍と哲学にスポットを当てる、これまたやべっちFCらしい硬派な構成。グローブに日の丸。淡々と語る中にも熱い気持ちを感じました。
Youtubeでも観れるけど著作権的に問題ありそうなので紹介できません。探してみてね。(ヒント:最小Jリーガー 柏レイソル 中川寛斗 ,日本代表初招集 GK 中村航輔)
次は甲府戦(中銀スタジアム)
今年から吉田達麿監督が率いる甲府との一戦。
スタメンの8人はもちろん吉田監督にはお世話になっており、クリスと輪湖は元甲府。輪湖は甲府でもプレーしたことがあります。
小池は吉田監督にも甲府にも縁はありませんが、甲府の島川は昨年までレノファ山口で共に戦った仲。
一方の甲府は吉田監督の他に土屋 征夫(41:DF)、兵働 昭弘(15:MF)、ドゥドゥ(10:FW)と柏でプレーした選手が3人。島川 俊郎 (2:MF)は柏ではプレーしていませんがレイソルのU-18出身。
お互い手の内を知る相手にどの様な対策を打ってくるのか楽しみな一戦になりそうです。
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